◆ 公式
・＿・ ＜ うん、面白かった！
なちさんが言うとおり、渡辺氏が言うとおり、間違いなく面白かった。
シナリオに関してはつまらないという事はない。
反応で取り上げたように、一気に読ませる作品。
一番危惧していた普通のゲームで終わったりはしなかった。
これは夢オチだー、とか。
これは精神世界だー。とか。
これは結局本当かどうかわからない、とか。
そんな投げっぱなしで終わる事なく、
ちゃんと落とすところに落としてくれた。
ある意味予想通りにちゃんとまとめてくれた。
◆ まとめ
キャラ ７０
テキスト ８０
シナリオ ９０
エチ ６０
キャラはやはり秋桜と冬音以外は少し厳しいか。
立ち絵がちょっと安定しなかったり、むしろＣＧも安定しなかったり。
テキストは並以上。
わかりやすく丁寧。
シナリオに関しては甘めの評価だけど、良かったと。
上で言った通り、ちゃんと落としどころに落としてくれたのはよかった。
それにあの世界観に明確な答えも用意してくれていたし。
ちょっと理詰めすぎる、と思う人は思うかも。
自分は抽象的な答えより、そこそこの答えを用意して欲しいタイプ。
まぁ猫撫くらいぶっ飛んでくれたら逆にそれはそれでいいんだけど。
ジャイロ・ツェペリと同じ、
「俺は納得したいだけなんだ！ 納得は全てに優先される！」シナリオと設定に関してはかなり上位に入るんじゃないか？
Ｈは絵がちょっとアレなためあまり使えない。
秋桜と冬音くらいかにゃー。
秋桜もところどころ酷いのが……。
希望を言えば……。げふんげふん。
難点を挙げると短いという事か。
この作品にとって短いのは悪い事じゃないんだけど。
一気に読ませる作品は、逆に言えば一気に読まないといけない。
一度集中力が切れると惰性になってしまう。
だからこの長さは丁度よかったのかと思う。
でもフルプライスで８～９時間ってのはちょっと短いかな。
しかしまさかこんにゃんが伏線になってるとは……（大嘘憑き）。
体験版をプレイして、気に入ったのなら買って損はないと。
※ ネタバレにゃん！
ちなみにルート固定になってる。
まずは体験版のさわりであるハーレムから。
今思ったらのっけからハーレムって凄いな。
あと後半からハーレムだけど、ハーレムエッチシーンはない。
春海。
彼女はこの世界が宇宙コロニーのような閉鎖空間で、
もしくは何かの実験場ではないかと推理するが……。
まぁ体験版からわかるけど殺人衝動を持つ少女。
監視者が言った通り、最後の説得は力押しの力ずく。
だけどやはりそれも管理者が言った通り、言われた方の言った方の気持ちの問題。
秋桜。
倫理的思考力を持つ少女。
こういう現象が起きるのなら、こういう現象が起こってる可能性がある。
という事は、こういう現象なのじゃないか？ みたいな。
『クロスチャンネル』で言うと曜子ちゃん。
残されたヒントから、ループしているというこの世界の正体に気づく。
正直このルートはめちゃくちゃサスペンスしてた。
『翠の海』よりはるかにサスペンスしてた。
冬音の腹が膨らんでたシーンは正直気持ち悪かった。
冬音。
この世界の秘密が解き明かされるルート。
西暦は１００１２年。
ここは滅びに向かっている地球で、地下シェルターの中。
ルートの最後辺りに出てくる管理者とは冬音と、バグによって生まれた真冬。
肉体は永遠だが、精神がもう限界に達しており、自分の意思に関係なく身体が死にたがっている。
ＯＰで一瞬映る首を絞めてる画像がそれ、
全てを話した後、冬音は自分を殺してほしいと一季に願い、それを聞き入れる。
個人的に一番好みのヒロイン。
こういうおバカなヒロインが実際一番考えてるとかいうのはいいよね。
『スマガ』のミラとか。実際精神年齢みたいなのは一番大人だったし。
冬冬ズの３Ｐは見たかった。
実はここら辺はめちゃくちゃ細かい設定がある。
１００１２年なのになぜ２０００年頃の作り方なのか。
１００１２年になるまでどうにかならなかったのか。
そもそも何故滅ぶのか。
あの煙突は何なのか。
他の人類はどうなったのか。
結局あの世界のループ現象はどういう事なのか。
などなど。
これらも一応全部説明してくれる。
しかしここで全て書くのも面倒だし、何より買って実際に見てください。
静夏。
助けがこない事に絶望し、無気力に生き続ける一季。
だが静夏だけは彼を元気付けようとした。
元気だから、幸せになれると。
彼女のおかげでまた一季は生きようと、出来る事をしようと立ち直り。
そして彼らは『春が来るまで』待ち続けようと決意する。
正直言って静夏がここまで一季にいれこむ理由はよくわからなかった。
だけどこの、ひたむきに励ます姿は良かったなぁ。
走りながら吐くヒロインは初めてだけど。
※ と書いたところ渡辺さんから、あれは静夏の聖女の特性。
ダメなやつほど好きになる。
一季の次にダメな春海を構ったり、
秋桜とソリがあわなかったのはそのため（助けを必要としないから）。
との返答を受けた。「私はあなたに何度もさようならを言うのでしょう。終わるまで、さようなら」この辺はうるっと来たね。
そして約束の日。
地上に出た彼らが見たものは……。
陽気な光の下で、鮮やかな桃色を舞わせる、多くの『花』。
その光景の中で、今まで一度として笑わなかった一季が笑顔を見せた。
本当に渡辺さんが言った通りだった。
「欝ゲーっぽい雰囲気がありますが、キャラ達がそんなのを吹き飛ばすくらい元気です」
最後は感動させるところなんだけど、笑わせて。
笑いながら、感動して。
今まで彼らは過酷だったろう。
そしてこれからはそれ以上に残酷だろう。
だけど、彼らなら大丈夫、そう思わせる。
伏線というか、ループ前（ハーレムの最後）で言っていたピクニック。
『朝食の時、６つの不可能なことを信じていた』
登場キャラは６人。
他にもクラゲの話とか。
そういうのも効いてて面白かった。
ＯＰの歌詞も良かったね。
「君の笑顔取り戻せるためなら、僕は何度足掻くだろう。
時が巡ってまた、君に会うたび恋をした」
これって一人称は『僕』だけど、
多分静夏の歌なんだろうね。
あとはそうだなー。
今更言っても蝶・遅くて意味ないんだけど。
パッケージ裏に冬冬ズが出てるネタバレのＣＧがあるのはどうかと思いました、マル。
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